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Ⅱ-2.呼吸とは?

呼吸とは、息を吸ったり吐いたりする運動です。息を吸うのは、体の中に酸素を取り入れるためであり、また息を吐くのは、体の中で生成された二酸化炭素を吐き出すためです。[図Ⅱ-2-1]

図Ⅱ-2-1

酸素を取り入れる理由は、私たちの体を構成する細胞の一つ一つが生存・活動するために、エネルギーを必要とするからです。このエネルギーは、細胞内に取り込まれた栄養(糖や脂肪)が、肺から血液を介して細胞内に運び込まれた"酸素"と反応することによって引き出されます。この反応の後にカスとして残ったものが、"二酸化炭素"と水です。これをそのまま放置すると、化学反応により体に有害な酸(水素イオン)を作り出すため、速やかに細胞の外に排出しなければなりません。このため、細胞内の二酸化炭素は、再び血液を介して肺に集められ、体外に吐き出されるわけです[図Ⅱ-2-2]。

図Ⅱ-2-2

すなわち呼吸とは、酸素を取り入れることが第一義の目的とした生体活動であり、したがって、"呼吸器としての鼻"のキーワードもまた、"酸素"なのです。